小学生の英語教材を探していると、Oxfordの「Let’s Go」を見かけることがあります。
ボクが運営に携わる英語スクールでも、Let’s Goを長く教材として使ってきました。
カラフルでイラストが多く、英語が初めての子でも入りやすい。テキストだけでなく、カードを使ってゲームをしたり、先生との会話につなげたりと、子どもに合わせて使い方を変えやすいのもLet’s Goの良さだと感じています。
ただ、実際に使おうとすると、
「英語初心者ならLet’s Beginから?」
「小学生ならどのレベルを選べばいい?」
「Student BookとWorkbookは両方必要?」
「おうち英語でも使える?」
など、意外と迷うところがあります。
特にレベル選びは、「小3だからLevel 3」のように学年だけで決めればいいわけではありません。
同じ英語初心者でも、小1と小3では、日本語で理解できていることや、すでに持っている概念が違います。
だからボクは、英語経験だけでなく、その子が今どんなことを理解できるのかも見ながらレベルを考えることが大切だと思っています。
この記事ではLet’s Goの基本的な特徴だけでなく、うちのスクールで実際にどう使われているのか、小学生のレベルをどう考えているのか、そしておうち英語で使う場合のポイントまで紹介します。
この記事について
この記事は、Oxford University Pressの公式情報を確認しながら、ボクが運営に携わる英語スクールでLet’s Goを長く使ってきた経験をもとに書いています。
Let’s Goには複数のレベルがありますが、この記事で紹介するレベル選びや使い方には、スクールでの経験をもとにしたボク自身の考えも含まれます。
「この学年なら必ずこのレベル」という意味ではありません。お子さんに合う教材を考えるときの、ひとつの参考として読んでもらえたらうれしいです。
Oxford Let’s Goはどんな英語教材?
Let’s Goは、Oxford University Pressが出版している子ども向けの英語教材です。
Let’s Go 第5版はLet’s Begin 1・2とLevel 1〜6に分かれていて、段階的に英語を学べるようになっています。
うちのスクールで長く使っていて感じる大きな特徴は、「英語を覚える」だけでなく、覚えた英語を使ってやり取りにつなげやすいことです。
たとえば、
「Do you like ~?」
「Can you ~?」
といった表現も、文章として覚えるだけではなく、先生との質問や受け答えの中で使っていけます。
英語が初めての小学生にとって、最初から長い英文を読んだり、たくさん書いたりするのは負担になることがあります。
Let’s Goなら、イラストを見たり、英語を聞いたり、短い言葉で答えたりしながら進められるので、まず英語を使ってみるところから始めやすい教材だと思います。
会話が好きな子なら会話を増やす。
カードが好きな子ならゲームにする。
書くことが得意ならWorkbookも使う。
読む・書くことに負担を感じやすい子なら、まず耳から英語に触れる。
Let’s Goは「何を学ぶか」の流れが用意されている一方で、「どう学ぶか」はその子に合わせて変えやすい。
ここが、ボクがLet’s Goを使いやすい教材だと感じている理由のひとつです。
Let’s Goはどのレベルから始めればいい?
Let’s Goを初めて選ぶとき、一番迷いやすいのがレベルです。
特に英語が初めてなら、
「初心者だからLet’s Beginから始めればいいのかな?」
と思うかもしれません。
でもボクは、英語経験がない=必ず一番下のレベルからとは考えていません。
同じ英語初心者でも、小1と小3では違う
たとえば、小1と小3で、どちらも英語を習った経験がないとします。
英語経験だけを見れば、どちらも初心者です。
でも、日本語で理解できていることまで同じではありません。
小3くらいになると、「できる・できない」「好き・嫌い」「持っている・持っていない」など、さまざまな概念を日本語ではすでに理解しています。
たとえば can / can't を学ぶ場合でも、「できる・できない」という考え方そのものから教える必要はありません。
日本語ですでに理解している概念に、「英語ではこう表すんだ」と新しい言葉をつなげていくことができます。
だから、うちのスクールでは小学生で初めて英語を学ぶ子でも、必ずLet’s Beginから始めるわけではありません。
学年は目安。でも「小3=Level 3」ではない
うちのスクールでは、学年をひとつの目安にすることもあります。
たとえば、小3ならLevel 3前後、小4ならLevel 4前後を候補として考えることがあります。
ただし、これはあくまでスクール内で使っているひとつの目安です。
同じ小3でも、英語経験、日本語での理解度、読む・書くことへの負担、会話への反応などは一人ひとり違います。
必要なら、小3でもLet’s Beginやもっと易しいレベルから始めることはあります。
「何年生だから」でも「初心者だから」でもなく、“今のその子なら、どこから入ると理解しやすいか”を見ること。
レベル表に子どもを合わせるのではなく、子どもを見ながらレベルを選ぶ。
Let’s Goを使うなら、ここはかなり大切だと思っています。
Let’s Goはおうち英語でも使える?
Let’s Goは英語スクールなどでも使われている教材ですが、おうち英語の教材として取り入れることもできます。
ただ家庭で使うとなると、
「親が英語を教えられないと難しい?」
「発音に自信がなくても大丈夫?」
と心配になる方もいると思います。
でも、家庭で先生と同じ授業を再現する必要はありません。

音声や動画も使いながら親子でやってみる
家庭では、Let’s Goを最初から最後まで「教える」というより、親子で英語を使うきっかけとして利用するくらいに考えてもいいと思います。
音声を一緒に聞いてみる。
イラストを見ながら単語を言ってみる。
Do you like ~?
が出てきたら、親子で好きな食べ物について質問してみる。
一つのUnitを完璧に終わらせることより、そこで出てきた英語を実際に一度使ってみる。
おうち英語なら、そんな使い方からでもスタートできます。
最初から全部そろえなくてもいい
Let’s GoにはStudent Bookだけでなく、Workbookや指導をサポートする教材もあります。
でも家庭で始めるなら、最初から全部そろえる必要はないと思います。
まずStudent Bookを使ってみる。
もう少し書く練習をしたくなったらWorkbookを加える。
さらに教材の進め方まで詳しく知りたければ、指導者向けの教材も検討する。
大切なのは、教材を全部そろえることではなく、その子が英語に入りやすい使い方を見つけることです。
うちのスクールではLet’s Goをどう使っている?
Let’s GoはStudent Bookを順番に進めるだけでも使えます。
でも実際のレッスンを見ていると、ネイティブ講師たちは子どもの様子に合わせて、カードを使ったり、会話を増やしたり、Workbookで確認したりと使い方を変えています。
カードを使うと英語が「問題」から「やり取り」に変わる
たとえば、習った単語のカードを使って神経衰弱をする。
食べ物のカードを引いて、
“Do you like ~?”
と質問する。
子どもが、
“Yes, I do.” / “No, I don’t.”
と答える。
慣れてきたら、今度は子どもから質問する。
さらにレベルが上がれば、引いたカードの単語を使って文章を作ることもできます。
同じカードでも、その子の英語力に合わせて活動のレベルを変えられるんです。
英語にまだ自信がない子や、大人数の中では話しにくい子でも、先生とカードを挟んでゲームをすると反応が変わることがあります。
こういう場面を見ていると、カードは単語を覚えるだけの道具ではなく、子どもと英語の間にやり取りを作る道具なんだと感じます。
Student Bookで使って、Workbookで確認する
うちのスクールでは、Student Bookやカードを使ってその日の単語や表現を聞いたり話したりしたあと、必要に応じてWorkbookで確認する流れで進めることがあります。
何度も聞いたり話したりした英語を、今度は読んだり書いたりして確認する。
場合によっては、同じ内容を繰り返して定着を確認することもあります。
「聞く・話す」から「読む・書く」へつなげる。
その確認にWorkbookは使いやすい教材です。
ただし、すべての子に同じ量をやらせる必要はありません。
読む・書くことに負担を感じる子なら「耳から」でもいい
子どもの中には、会話なら英語を吸収していくのに、文字を読んだり書いたりすることには大きな負担を感じる子もいます。
そういう子に、
「Let’s Goを使うならWorkbookも全部やらなきゃ」
と考える必要はないと思います。
実際のレッスンでも、読む・書くことへの負担が大きい子には、Student Bookのイラストやカード、先生とのやり取りを使いながら、まず耳から英語に触れることを大切にする場合があります。
もちろん、読むことや書くことも大切です。
でも、
Let’s Goを全部やり切ることが目的ではなく、その子の英語力を伸ばすためにLet’s Goを使う。
順番は、その子に合わせていいと思います。
Let’s Goだけでは足りないこともある
Let’s Goは良い教材ですが、これ一冊ですべての英語学習をカバーできるわけではありません。
ここも、長く使ってきたからこそ伝えておきたいところです。
上のレベルでも長文を読むことが中心ではない
Let’s Goでは、レベルが上がるにつれて使える単語や表現が増え、英語でやり取りできる内容も広がっていきます。
実際のレッスンを見ていると、最初は短い返事だった子が、知っている単語や表現が増えることで少しずつ伝えられることも増えていきます。
ボクはこれを、
「会話のレベルが上がる=交換できる情報量が増える」
ことだと考えています。
これはLet’s Goの大きな良さです。
一方で、長い英文をたくさん読むことを中心とした教材ではありません。
「もっと英文を読む経験を増やしたい」となったら、別の教材を組み合わせてもいいでしょう。
英検や受験が目的なら別の対策も必要
英検や中学受験、その先の学校英語まで考える場合も同じです。
Let’s Goで身につけた単語や表現、英語でのやり取りは土台になります。
ただし、Let’s Goは英検や受験のために作られた問題集ではありません。
長文読解や文法、試験形式への対応が必要になってきたら、それぞれの目的に合った教材を組み合わせる必要があります。
文字と音のつながりをもっと身につけたいならフォニックス。

英語を読む経験を増やしたいならORT。
英検を受けるなら、その級に合った対策。

Let’s Goで英語を使う → その子に必要な力が見えてくる → 次の教材につなげる。
そんな使い方でもいいと思います。
Let’s Goが良い教材だからこそ、「Let’s Goだけやっていれば大丈夫」とは言わない。
教材そのものより、今その子に何が必要なのかを見ることのほうが大切です。
Let’s Goが合いやすい子は?
Let’s Goは、特に英語を「使いながら」覚えていきたい子と相性がいいと思います。
英語が初めてだったり、まだ自信がなかったりする子。
テキストを黙々と進めるより、人と話したりゲームをしたりするのが好きな子。
まず会話から入りながら、少しずつ読む・書くことにもつなげたい子。
こうした子には使いやすい教材です。
逆に、最初から長文読解をたくさんしたい場合や、英検・受験対策だけが目的の場合は、別の教材も組み合わせたほうがいいでしょう。
結局ここでも大切なのは、
「Let’s Goは良い教材か?」ではなく、「今のうちの子に合っているか?」
だと思います。
Let’s Goを初めて買うなら
これからLet’s Goを始めてみたい方は、まずStudent Bookを中心に考えていいと思います。
最初からWorkbookや周辺教材を全部そろえる必要はありません。
まずその子に合いそうなレベルを選んで、実際に使ってみる。
「もう少し書く練習もしたい」と感じたらWorkbookを追加する。
そんな始め方でもいいでしょう。
※ここで紹介しているLevel 1は購入例です。「小学生なら全員Level 1から」という意味ではありません。 ここまで紹介してきたように、その子に合ったスタート地点を考えて選んでください。
まとめ|Let’s Goは「その子に合わせて使える」のがいい
Let’s Goには複数のレベルがあり、段階的に英語を学べるようになっています。
でも、うちのスクールで長く使ってきて感じるのは、順番が分かりやすいことだけがLet’s Goの良さではないということです。
Student Bookを使う。
カードで会話する。
ゲームにする。
必要ならWorkbookで確認する。
読む・書くことへの負担が大きければ、まず聞く・話すことを大切にする。
同じLet’s Goでも、その子によって使い方は変えられます。
レベル選びも同じです。
初心者だから一番下。
小3だからLevel 3。
そんなふうに機械的に決めるのではなく、その子がすでに持っている力も見ながら、入りやすいところを探していく。
教材に子どもを合わせるのではなく、子どもに合わせて教材の使い方を変える。
ボクは、それがLet’s Goを上手に使うポイントだと思っています。
Let’s Go以外の教材も比べてみたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

